命のバランス1

「陰陽のバランス」と食について何故こだわるのか。
きっかけは、母の病気だった。
救急車で運ばれ、大量の鼻血を出し、横たわる姿。やはりショックだった。
母の「食」は、かなりの問題があった。
母は、高血圧と糖尿を併発していた。もし鼻血でなく、脳だったら、大変なことになっていたと思う。
まず、作る食事の味が濃い。
ずっとこうだったのでは無くて、甘味をどんどん感じなくなったのだ。
コーヒーに砂糖を3杯も入れても甘くないなんて、信じられなかった。
まずは、薄味だ。醤油を薄めた。砂糖は、糖尿治療の甘味料に変えた。
母は、、大量に食事を作る。食べすぎでもあった。
満腹感が来るのが、遅いのだ。
なかなか改善できないまま、簡単な湿疹から、足に穴が開いて治らなくなった。糖尿患者に傷は禁物。治らない。傷を消毒してあげながら、本当に辛かった。ついに入院。

そこで思ったのは、病気になるには、絶対に理由があるだろうという事だった。
多分、あの食べ物に何かがあったのだと思っていた。
忙しいと、手のかかる献立は作らなくなる。
フライパンで、サッサと短時間で出来るものが多くなる。惣菜を買ってくる、出前を取る。
どんどん健康から遠ざかった。
そして、「陰と陽の食べ物」の分類の本と出会った。食べ物の力はスゴイと思った。


健康を取り戻すというのは、とても時間と忍耐のいるものでした。
良いと聞いたら、すぐ取り入れました。
米ぬかで出来た繊維質いっぱい「ぬか玄」、血栓を溶かす「ナットウキナーゼ」 アトピーのシソエキス「ピマール」、血液サラサラになる「たまねぎ粒」。
たくさんの種類で、糖尿に挑んだが、まだ進行が遅くなっただけで、成果は目に見えていない。
やはり、休養と自然の中が一番の薬だろう。が、じっとしてると、罪悪感でいっぱいになる、母親にはかえってストレスになった。

すぐに出来て、さりげないものでないと受け付けないらしい。
そんな私が出会った、「陰と陽」
私達の体は「自然」と同じリズムで出来ていて「陰」「陽」2つのエネルギーで出来ているそうなのです。
「陰」はゆるめる力、「陽」は締める力。
例えば、男と女、プラスとマイナス、昼と夜、繁栄と滅亡。
相反する存在、事象でありながら、お互いを引きつけ、補いあう関係なのです。
その相反する力によって、動かされているともいえます。
宇宙の法則と言えば、大げさでしょうか。

日本には、太古から森羅万象をつかさどる陰陽道と呼ばれる思想がありました。
最近「安倍清明」の本が良く売れるのも、陰陽師という番組があるのも、きっとなにかも示唆に思えました。
男=陽性、女=陰性としてとらえると不思議なほど引き合うものがあると思えます。

食べ物も本来、体を養う栄養素だけではなくて、いのちのバランスをととのえると思います。
食べ物の生命力を戴き、健康は保たれます。
食べる必要があるからなんですよ、きっと。
母の病気だけでなく、私の周りにも、アトピー・花粉症・冷え性・便秘・頭痛・ストレスなど、何かしら不調の人も多いです。

毎日の様に、○○は、体に良いことが解かった、1日○g食べたら良いですとか、たくさんの情報が飛び交っています。
でも、その情報量たるや膨大でそれを全部食べることは不可能です。
じゃあ、何を食べれば良いのでしょうか。


こう答えるのが、ベストですね。自然の摂理に合ったもの。
気候風土に合ったものを食べると良いです。と。
旬のものは、季節に順応して調整する力が備わっているのです。
どんなに栄養が添加されていても「いのち」はいただけないようなのです。数字だけのつじつまでは、ダメなようです。

世界の長寿国と言われながら、日本人は何故、こんなに寝たきり老人が多いのでしょうか。
体や心の不調やイジメや犯罪が、そして未来が不安なのは何故なのでしょう。人間の生理は、そう簡単に変わるものでは、無いのに、食べ物はずいぶん変わりました。
米はバカになるとか、たんぱく質が足りないとかで動物性のたんぱく質信仰まで。そして、ビタミン神話。カルシウム信仰。
化学薬品で処理された加工食品、糖分いっぱいのジュース。スナック。どれもいつもたくさん食べる日常食ですね。美味しいものも多いですね。

そして、かつて粗食とバカにされた日本の食が、また穀物こそが、理想的な栄養バランスであるという結論に至っては、まるでブームを追いかけてるだけなんじゃないのかと思えたりします。


食べることは、生きる事。
自然と一緒に生きて行く姿勢さえあれば、OKなのではないだろうか。
豊かな四季のある日本に暮らしているということは、季節が変化して行きます。
昔は「4里4方のものを食べる」といって徒歩で歩ける範囲のものを食べていれば、健康に暮らせるという考え方がありました。
これは、「身土不二(しんどふじ)」と呼ばれ、人も作物も同じ土(環境)で育つわけですから、その土から健康にそだった作物を食べることが、環境への適応能力を一番高めることになるわけです。

そんな私達が、全く違った気候風土で取れる作物、例えば熱帯の果実やコーヒーを真冬に取ったら、体は、かなりパニックになってるわけです。
だから、最高潮に達した旬のものを食べることが、その時期に体が必要としている栄養をとる唯一の手段なのです。
そして、丸ごと食べるのが、理想です。
生きたものを食べることです。
いのちという観念が無くなっているところが、現代の問題ではないでしょうか。

食べ物の栄養に目を向けましょう。
炭水化物・たんぱく質・脂質の3大栄養素、ビタミン・ミネラル等の微量物質などたくさんの成分がふくまれます。
細胞・血液・骨、体を作るのにどれも大切です。
その他にも体を健康に保つための生理活性物質などいろいろ含まれています。
そして、栄養分析から見えてこないけれど、不思議なパワーを持つのが、「陰」と「陽」なのです。

命のバランス2へ、続く。



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