ぶどう物語

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遊び心が大切
「旅路」というNHKの朝ドラの名前のつけられたぶどうは、その舞台の町、小樽市塩谷で生まれました。
昭和初期に導入した20種以上のぶどうの自然交配の中の1本を種なしにしたところ、完熟グスベリ模様の深紅の粒に変身。糖度も高く、なつかしい味と独特の香りに、遊び心で種なしにしたのが、大きな発見になり、始めは「紅塩谷」と名付けました。
塩谷以外の人は「旅路」と呼んだので、いつしか「旅路」が、名前として残りました。旅情が刺激されるいい名前だと思います。
白か黒か
ぶどうは世界一の生産量の果実です。そのほとんどは、お酒とレーズンになり。日本の様な生食は、ほんの少しです。そのレーズンですが、白いものと黒いものが有りますよね、実はどちらも同じぶどうなのです。
カリフォルニアでは、種なしトンプソンが使われ、直射日光で干すと黒に、石灰水につけて硫黄でいぶしてから干すと白になります。
ワインからレ―ズンまでの貿易額は想像以上のものです。
2000年前の神秘
宝石の様な緑黄の大粒の甘い果肉と強いマスカットの香り。格調と気品の芸術ぶどうが「マスカット・オブ・アレクサンドリア」です。
日本に来たのは明治初年で、苺で有名な福羽逸人博士が新宿御苑のはり室(ガラスの温室)で育苗しました。温度の高い乾燥地が適所ということで、岡山県が主産地として定着した。
エジプト原産のマスカットは紀元前から栽培され、麝香の香りは「クレオパトラ」も好んだと言われ、麝香猫から名を取って「マスクキャット」と呼ばれ、さらに古代エジプトの首都「アレクサンドリア」を冠してこの名が付いた。
2000年も変わらずにいるこの存在は神秘その物だね。
世界一をめざして
生産量、人気とも一番なのはやっぱり「巨峰」ですね。巨大な房と粒、しまった果肉。種も出しやすいし糖度も高いとどれもが日本人好み。
巨峰が生まれたのは、1937(昭和12)年、静岡県の篤農家の大井上康氏が世界一の大粒ぶどうを夢みてアメリカの「キャンベル」種と粒の大きいヨーロッパ系の「センテニアル」種を交配したものだった。
この研究のためにアメリカやオーストラリアから大量の苗木を購入して交配を繰り返し、10年を費やして誕生した。
大井上氏は、これで財産を使い果たして、脚光も浴びずに亡くなってしまいました。
巨峰はその後、商標登録され人気品種となり、今や「オリンピア」「ピオーネ」など3倍体のほとんどがこの巨峰の子供達です。
おなじみの恩恵
寒暖を問わず、栽培が簡単で、巨峰からベリーAなど黒系のほとんどが>「キャンベルス・アーリー」の子供達です。
日本ではおなじみの「カメルス」=「キャンベル」は、 1892年アメリカのキャンベル氏が作り、明治30年に導入されました。食べても、お酒にしても、美しいぶどう色が魅力です。
果粒は円形で糖度酸度とも高く、甘い香りはやはり原種ならではですね。
ポリフェノールやアントシアニンがたくさんの「キャンベル」生食・ジャム・ジュース・果実酒にどんどん使って下さい。
寒さが生んだ香り
「ナイヤガラ」は耐寒性にすぐれた、香りの良い白ぶどうです。その甘い香りは独特で他のぶどうには無い。
これを「麝香」=「狐臭」と言うのでしょうか。
元々、アメリカ生まれの雑種で、熟すと淡黄色になります。皮が少し厚いのですが、貯蔵性があり、生産量も大目です。
最近ワインにも多用され、口あたりの良い白ワインとして評判も上々です。2000年以上前から、「畑のミルク」と呼ばれ、たくさんの人を魅了した歴史が詰まっているぶどうなんです。
玉子みたいなカタチ
「バッファロー」は、長形の黒い種無しのぶどうです。
親は「ハーバート」と「ワトキンス」。アメリカ原産。
1966年に北海道優良品種になりました。
果粒は卵形で5g程度。糖度が高く食味が濃厚です。
通常は2回のジベレリン処理で卵形の種なし果にし熟期を進ませます。
別名「アーリースチューベン」種の残ってるものをこう呼んでいます。
果汁が多く糖度も高いです。色は青みを帯びた紫黒色。
北海道では、一番先に出荷されるぶどうです。
身体にもおいしいブドウ
ぶどうには、カリウム、カルシウム、鉄分などが多く含まれています。
ぶどうの糖質はブドウ糖と果糖が主で、吸収がよくエネルギー源となりやすいので、疲労回復に効果があり、砂糖にくらべカロリーが少なく脂肪になりにくいです。
また、ぶどうの赤い皮の色は、ポリフェノール(抗酸化物質)の一種のアントシアンという色素によるもので、細胞の老化を防いだり、動脈硬化抑制作用があります。
ポリフェノールは、ぶどうの種にも多く含まれています。
【おいしいブドウの見分け方】
1.軸(ツル)は緑色でピンとしているもの
2.色は濃くはっきりしているもの
3.皮が張って粒がまるくそろっているもの
4.持ち上げてみて実が落ちないもの
白い粉は美味しさの目印です
ぶどうについている白い粉、気になりますか?
結構、聞かれますね。ぶどう狩などでそのまま食べる時
心配だと言うかたもきっといるはずです。
ぶどうの表面についている白い粉はブルームといい、
ぶどうの内部から分泌された天然の物質。
新鮮なもの、よく熟したものほどブルームがたくさん
ついていて、雨水をはじき、病気から実を守ってくれます。
決して農薬やホコリではありませんので、ご安心下さい。
10 オリンピックで「オリンピア」
上品で香りも良く赤いルビー色のぶどうです。別名「ハチミツぶどう」と呼ばれる甘さの強いぶどうです。
1953年頃のこと東京都国立市のぶどう育種家の沢登晴雄氏が当時,巨峰は花が咲いても実がつきにくい
品種で栽培しにくいために、この欠点を解決しようと、巨鯨(実がつきやすく栽培しやすい青いぶどう)を巨峰に交配しました。
その中の1本が、色が赤く,巨峰のような大き粒で、上品な香りと甘味をもったぶどうが生まれました。そして、昭和39年に品種登録されました。
ちょうど東京オリンピックのころです。そのオリンピックにちなんで「オリンピア」と命名されました。
このぶどうはとてもデリケートで、雨などで裂果しやすく、日照が少ないと色も良く付きません。
今までの国産のぶどうの市場最高値を持っています。糖度は極めて高く、21度までにもなります。
黒い色のブラックオリンピアもあります。みんなの夢の結晶で純粋な日本生まれのぶどうなのです。
11 種なしは日本が発見した
ことさら言わなくても「デラウェア」は種がないぶどうだってみんなが知っていることだよね。
初めから種が無いわけではありません。種なしぶどうにするには、ぶどうの開花後
1週間のうちに2回「ジベレリン」という植物性ホルモン液の中に房ごと漬けて、ぶどうの花の「精」を去勢して種を忘れさせてしまうものなのです。
種なしぶどう「デラウェア」が世に出たのは、1957(昭和32)年のこと。
山梨県果樹試験場の場長の岸光夫博士が発見して作出したのです。
博士は稲の馬鹿苗病(稲を馬鹿に大きくする病菌)を培養した液からホルモン剤のジベレリンを抽出し、これを促成剤として使用した過程でぶどうが種なしになることを発見したのです。
ノーベル賞に農学の分野があったなら受賞確実な発見ですね。日本が世界に誇れる技術の一つです。
12 完全無欠のぶどうピオーネ
巨峰よりも大きな粒、大きな果房、しまった肉質、糖度も高く、巨峰の欠点である日持ちの悪さや粒が房から外れやすいというところまで改良されたのが大きな粒の「ピオーネ」です。
ピオーネは巨峰とマスカットの変種のカノンホールを掛け合わせて1957(昭和32)年に作出しました。
ピオーネは種が無い単為結果性が強いため、ジベレリン無しで種なし化しやすいのです。
巨大で甘く美味しいぶどうが種なしで食べられるまるで夢みたいな話なんですね。
13 赤いぶどうの誕生
ぶどうにも血筋というのがあって、素性からヨーロッパ種とアメリカ種と雑種の3種。さらに色から分けて、白(緑)、黒、赤などと分けています。
赤いぶどうが登場するようになったせいか、華やかになった気がします。
ブラジルで発見されたぶどうに「ルビーオクヤマ」という赤いぶどう。ルビーは赤いからで、オクヤマは発見した奥山孝太郎さんの名前です。
ブラジル・パラナ州に住む日本人の彼がイタリア産のぶどうの中から発見。突然変異だったのでしょう。
元々のイタリアの有名な育種家のピローバノ氏が作出した品種で政府が栽培を奨励するために国名をつけたほどの高級種でした。
ルビーオクヤマは、そのイタリア産の血をひくだけあって、適度な甘さとマスカットの香り、日持ちが良いというもので、人気です ぶどうの世界にも赤い宝石がやって来たと驚かれました。
今では、赤いぶどうも甲斐路や旅路、オリンピアなど多いです
14 海のぶどう?
タデ科の仲間に「シーグレープ(ウミブドウ)」という名前の果実がある。
タデと言えば「タデ食う虫も好き好き」だなんて言われるくらい辛い作物。
しかし、このシーグレープは、辛くもなくて熟すとまるでぶどうなんです。ぶどうのそっくりさんとでも言いますか。
ウミブドウは西インド諸島やアマゾン流域の原産で、海辺や川辺に生息。そこから命名されたみたいです。
英語ではショアグレープ(浜辺のぶどう)です今では、ハワイやオセアニアで栽培されていますが、海外では見ない珍しい部類の果物ですね。
ウミブドウは、ほとんどが加工されゼリーやワインになっています。実はこの実の色素はすごく、樹皮からはインクも取れるんです。中米を侵攻したスペイン人がこのインクをとても気に入って使っていたということです。
15 「マスカット・べりーA」ぶどうの栄枯盛衰
新潟県で生まれたぶどうがあります。
その名前は「マスカット・ベリーA」
新潟県の豪農の6代目として生まれた川上善兵衛さんは、先代から受け継いだぶどう畑を営農しながら品種改良に明け暮れました。
由緒ある邸宅をつぶしてまでもぶどう園を作り地元の人からは尊敬やら蔑視やらいろいろな目で見られながら生涯をぶどうの改良に捧げました。
その情熱で育てられたのが「マスカット・ベリーA」でした。
時に昭和7年。優良品種として発表されました。加工にも最適な黒いぶどうです。
完熟品は甘味と酸味の濃厚さで赤ワインの原料としてひじょうにすぐれていました。
ベリーAの父はイギリス生まれの高級品種「マスカット・ハンブルグ」
味やワインの需要から、ベリーAは1時代を席巻しました。
時代は巡り
今はやっぱり熱意で開発された品種の巨峰に押され栽培は少なくなりました。
しかし、川上さんの熱意は永遠に語られるに違いありません。
16 「山葡萄(やまぶどう)」
秋の山を散策すると黒紫色に熟した小さなブドウを見かけませんか?
それが山葡萄(やまぶどう)です。
山葡萄は普通のブドウと同じくツル性落葉果樹に分類され、ツルのような茎が
が長く伸びて、ひげが出てきて他のものに巻き付いて成長します。
葉は丸い5角形で6月頃に黄緑色の小さな五弁の花が集合して咲きます。
この山葡萄だけで作ったジュースやワインは独特のコクがあって渋くて甘くて
酸っぱくて強烈な味ですが、いかにも身体に良いオーラがある気がします。

山葡萄と同じ属性のものにエビヅルという植物があり、これは野山には広く自生
していて、ブドウのような小さな丸い実が房のように黒く実を付けますが、
強烈な酸味があります。
この「エビ」と言うのは、古い言葉で「ブドウ」という意味なのです。
元々「ブドウ」は酔えるような実の色のことを差していたそうです。
その昔「行者の水」と呼ばれたものはこの「エビヅル」から作られていたという説も。
お酒を「般若湯」と呼んでいたのと通じるものがありますよね。
似た植物で三角の玉子型の葉をした「サンカクヅル」は熟すと食べられます。
17 生まれつき種が無い「シードレス類」
一般的に種があるのが果実です。果実の大切なの部分は種、要するに子孫を残すことです。
人工的に種を無くすことは可能です。また種が退化してしまったバナナなど突然変異で種が無くなることは自然界にはたまに起こる現象ですよね。
種が無いのに何故増えるんだろうという突っ込みは置いておいて。
ぶどうにも種が無い品種があります。人工的に種を消した品種ではなく、最初から無いのが
「シードレス」系のぶどうです。「ヒムロットシードレス(白)」や「サンサイトシードレス(黒)」は最初から種がありません。

「種無しぶどう」は、大きく分けて二通りあります。人為的に種を取り除くものと、元から種のないものです。 人為的に取り除くには一般によく知られているように、「ジベレリン処理」を行います。「デラウェア」はその代表的なぶどうです。ピオーネや、ニューベリーAなども、「ジベレリン処理」の技術によって、世の中に登場した品種です。「ジベレリン処理」は、日本が初めて実現した世界に誇れる技術です。
初めから種の無いぶどうには「ヒムロットシードレス」や、「フレームシ−ドレス」などがあげられます。
これらの品種は、花のとき、一応受粉はするけれども、その後、種が成長しないために種がなくなるそうです。種が無いので干しぶどうにされるものは、「もともと種のない品種」のシードレス類が多いのです。
18 原種の生まれた場所は香りで分かります

日本人が改良して日本人の名前がついたぶどうは珍しくありません。
日本人は改良が上手です。

特に三倍体の大型品種などにつけられています。
「ヒロ」という名前をつけられたマスカットがあります。「ヒロハンブルグ」です。
この「ヒロ」は広田盛正氏からつけられました。
「ヒロハンブルグ」は、ネオマスカットの中でも露地で栽培が可能な「マスカット・ハンブルグ」と甲州三尺の掛け合わせで紫紅色で香りの良い品種です。

香りといえば、ここ最近の三倍体品種には強い香りはありません。
かけ合わせによって味は甘くなり美味しくなったのに香りが失われたのは残念です。
もしかしたら日本人は強烈な香りは好みでは無いのかも知れません。

マスカット全体は香りが強く麝香系の良い匂いがしますよね。
北海道で良く収穫される「ナイヤガラ」などもこの系統の香りです。
麝香系の優雅さはヨーロッパ原産の品種にとても多く「アレキサンドリア」などもそうです。

また「キャンベルスアーリー」「デラウエア」などに代表されるアメリカ系のぶどうの香りはもっと力強く「フォックスグレープ(フォクシーフレーバー)」と呼ばれる野性的な香りなのです。
香りで生まれが分かるなんてDNA嘘つかないってことですか・・・

19 余市のワイン葡萄の栽培
余市町は、対馬海流の影響により、北海道の中では比較的温暖な気候に恵まれています。

町内各所で見られる縄文時代等の遺跡からも古代から人が定住していた温暖な土地だったと思われます。
余市町で栽培されているワイン葡萄の代表品種は、
栽培面積順にケルナ−、ツバイゲルト・レーベ、ミュラートゥルガウ、バッカスで、
いずれも耐寒性のあるドイツ系品種です。

昼夜の寒暖差が大きい余市は、色素と糖度に優れた果実を栽培できるため、
ワイン葡萄栽培の適地と言われ、気候は、平均気温や日照時間が本場ドイツと似ているとも言われています。

ワイン葡萄の価格は収穫量と糖度で決まります。余市にはワイン工場もあります。
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