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温暖化で変わること-農業偏ー | |||||||||||||||||||||||||||
気象が変化したのを実感する出来事が続いて。。。 | ||||||||||||||||||||||||||||
この冬の雪の量は本当にひどいものですね。 しかも、これが温暖化のせいだと言うのです。 もう地球発信のSOSじゃないのかって思ったり。 温暖化はまず北極の氷に顕著に現れました。 9月29日の北海道新聞1面に 「北極海の氷観測史上最小に」という見出しがありました。 夏場に北極海を覆う氷の量が2005年の9月の人工衛星の観測が始まった1978年以降最小を記録したのです。 氷が減って海が太陽熱を多く吸収することで、氷の縮小にいっそうの拍車がかかりました。 何という悪循環。 研究グループによれば 「この勢いで氷の縮小が進めば、夏場の氷の消失は21世紀末よりもかなり早い時期に起こる」と警告しています。 台風が凶暴化してしまったのも、海面の上昇と温度の上昇による水蒸気のせいなんですねぇ もちろん、この重い雪もこの水蒸気のせいです。 普通、北極海の氷は9月に最小となり、冬に拡大するというサイクルを繰り返します。 2005年の氷の量は平年値の130万平方キロよりも20%も少なかったそうです。 そうなると春になって氷が溶けはじめるのが早くなり、温暖化がさらに拍車をかけて縮小が加速してしまうようです。 これまでの研究では、北極圏の大気循環で氷が北極海の外に押し流されます。 この現象の影響は90年代後半から弱まりつつあり、温暖化はこの頃から大きくなった模様。 そして北極振動です。ポイントは北極でした。 この豪雪は全て北極の氷がたくさん溶けたことが発端だったのです。 この温暖化が、北海道の農業にどんな影響をもたらすんでしょうか。 まず考えられるのは「極端な天候が増える」ことです。 積雪が多かったり少なかったり、安定しなくなります。 そして気温の上昇 例えば果物 栽培に適した地域が大きく変わるかも知れません。 寒冷地に向いたりんごなどの果実も分布が変化するかも知れません。 とうもろこしなどは、穂が出る時期に35度以上の気温だと実がつきません。 |
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農作物の環境はどのように変化するのかな | ||||||||||||||||||||||||||||
急速な温暖化で農作物の環境はどのように変化するのでしょうか。
地球の平均気温は1990年から2100年までの間に低くても1.4度、高ければ5.8度上昇すると予測されています。 植物は簡単に移動できませんから、気温の上昇に身体が追いつかず、老化が早くなります。 よって実のつき方なども悪くなったりします。 また温度の上昇で干ばつなども発生して穀物を生産できる場所の範囲が狭くなったりしてしまいます。 ■二酸化炭素の肥料効果の消滅 温暖化によって空気中の二酸化炭素濃度が増加すると、光合成が活発になり農作物の成長は促進します。 一方で農作物は早く老化し収量は低下すると考えられています。 しかし、急激な気温上昇は二酸化炭素の肥料効果を上回ってしまい、水不足だったり水害が発生したり、生育に障害をもたらすことが多発します。 今の熱帯地方を参考にしていただけると分かりやすいかも。 許容範囲を超えるとゼロに近くなります。 まさしく「過ぎたるは及ばざるが如し」なんですね。 ■国内の気象変化予測 50年先には6〜8月の平均気温は4.2度上昇し、真夏日も70日増えると 「国立環境法人研究所」が予測しています。 また降水量も19%増加し、100ミリ以上の豪雨日数も増える見通しです。 でも都会はヒートアイランドの影響もあるから確実に真夏日や熱帯夜、少雨になるんだろうけど。 |
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温暖化による気象の変化で起こる農業生産 | ||||||||||||||||||||||||||||
二酸化炭素の増加と気温の上昇が同時に起こるのが温暖化です。
大豆などの豆類は比較的影響を受けないと予想されていますが、主食の「米」は急激な変化に見舞われます。 まず二酸化炭素が増えると多くの農作物は光合成を促進して成長や収量は多くなると考えられています。 一方で気温の上昇は農作物の生育を早くし生育期間を短くさせます。 (ビニールハウス栽培などはこの原理ですね) だから野菜などでも葉野菜などは恩恵を受けるものもあります。 しかし実を収穫する農作物では収量が減ると予想しています。 IPPC(環境科学者の国際機関)では、気温・降水量・日射量などを予想したものを基準として「農業環境技術研究所」が日本の米の収穫予測を行いました。 その結果 ■全国平均で気温は3.3度上昇(2060年頃) ■北海道でコシヒカリの栽培が可能になる ■北海道の米は平均で13%収穫量が増える ■しかしその他の地域の収穫量は減少し全国的には10%減産 主食の米の場合開花期の温度が問題になります。 とうもろこしでも書きましたが、開花時期に35度以上になると実がつきにくく減産となります。 温度の上昇で収穫量が減るのは生育期間の短縮にも関係します。 高温だと花粉の発育も正常でなくなり実が受粉しなくなったりします。 予想される温暖化では、収穫量を減らすばかりか、暖地や寒冷地の果樹などや冷涼地の高原野菜など、現在の適地適作が変化し、そこの土地での栽培を難しくしてしまいます。 そのため、栽培技術の進化や適地作物の変化などに順応して行き、日本の農業については壊滅的なことは起こらないと予想しています。 ただし、日本は食糧自給率40%の国です。 多くの食を海外に依存しています。 そのため、どのような影響を受けるのかは未知数です。 後継者不足で年々農家就労人口も減っているし高齢化しています。 こちらの方の改善が温暖化よりも深刻なのかも知れません。 今時じゃないんでしょうけど 汗かいて実際に何も無いところから芽が出て実がなる。 こういうのが本当に物を作ることじゃないのかなぁ 第1次産業がダメになったら、本当に安全な食べ物なんてなくなって行く気がします。 |
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まとめ 2006年1月 | ||||||||||||||||||||||||||||
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